本当に必要なもの
豊かに物が氾濫する時代にあって
私たちは自分の欲しいもの 気に入ったものを
次々手に入れ買いためてきた
そのとき買わなければもう手に入らないかのような
衝動にかられて買い集めてきたのではないだろろうか
そして これはもう現代人の病気・中毒に
なってしまったのかもの知れない。
けれど 本当に必要なもの
どうしてもそれがないと困るものといわれれば
どれだけのものがそれにあてはまるだろう
そうして手に入れたもののなかで
どれだけのものが いま自分の必需品として
活用されているのだろう
いっとき目にとまって手に入れたが
気に入っていたのはその一時のことだったのでは、
そしてすぐにその他のたくさんの物の中に埋もれているのでは―――
大量消費時代のなかで
消費は美徳となり それが景気の下支えになってきたのだ
同じようなもの次々に姿を新しくして市場に出回り
最新のものを手に入れることが
なにか時代の先端にいるような誇らしい気持ちにさせられて
私たちは、毎日のように自分の心がくすぐられて
購買を続けた
そして 気が付いてみると
自分の周りにはほとんど使いもしないものが
かわいそうに使われもしなかったものが、そのまま
山のように積み上がっているのだ
「もったいない」とういう生活の美徳は
いつの間にか遠い時代になってしまった
消費が美徳なのは だれのためか
確かに景気は私たちの生活に直結する大問題だが
こんな大量消費 無駄遣い 贅沢は
人間社会の正しいすがたなのだろうか
物が豊かなのは文明社会の指標かもしれないが
この社会の在り方について
私のどこかに 異議を感じているものがある