自作詩歌 木洩れ日の記憶
  途  中


長い 長い間
この世のすべての事物が生まれ育つ様子を眺め
手を貸してきたクロノス(時間の神〉が言った。
何をそんなに急ぐのだ
いつも君たちに時間はたっぷりあげているし
君が望んでいる結果というやつは
いつも一瞬のできごとで
つかの間の姿に過ぎないのに


結果良ければすべて良しなどと
馬鹿げたことをいうやつもいるが
結果などというものは、
物事の成れの果て
美しい姿で飾ってみても
注目されるのはその一時のこと


考えてごらん
そのために君が思いをよせた
たくさんの大事な道具や作った仕掛けの数々のことを
ともに悩んだ仲間たちのこと、
繰り返した失敗作の数々のことを
泣いたり笑ったり
その度に生まれた新たな闘志や
浮かんだたくさんのアイデアもあった。
楽しいドラマがいつもが君の周りに渦巻いていた。
そして何よりもいちばん素敵なことは
物事が仕上がるほどに君自身が輝きをましたことさ
本当は結果などどうでもいいのさ
山の頂上にヘリコプターで降り立ってみても
一足ごとに地平が伸びて広がる
登攀にまさる感激は決して得られはしない。
結果がすべてなどというやつは
自分が逆立ちして
地球を持ち上げていると喚いているバカ者さ
結果などというものは途中という長い道中がなければ
決してあり得ないことを知らないはずはなかろうに