自作詩歌 木洩れ日の記憶
   種

種は
いのちの設計図
はるかな昔から
何代もの間 
親から子へ 子から孫へと
少しずつ形を変え
受け継がれてきた
いのちの継承

風が運び
虫が運び
鳥や獣が運び
近くへ 遠くへ
そっと大地へ下ろされ
発芽のときを待つ
そのときが来るまで
じっと夢をみる

暖かい日差しと
やさしい水の誘いと
大地の温もりと
地面の底を伝わってくる
様々ないのちのささやき
目覚めを誘う大地のさざめき―
さあ 今こそ発芽の時だと

種は目覚め育つ
親の願いの通り
雨と風と陽の光りを一身に浴びて
すくすくのびのびと育つ
いのちを全身で謳歌し
再び種を宿す
それは親から子へ託された願いだから
この世の続く限りいのちを伝え絶やすなと