自作詩歌 木洩れ日の記憶
  いのち
          


小さないのちが
また消えた
毎日のように繰り返される
ニュースの知らせに
心の壁は穴だらけ
この国ばかりか世界中で
日々
どんなに沢山の
人のいのちが消えている


消えていったいのちと
その悔しさと哀しさと
手にかけた人の 止めらなかった人の
心のさまとその昏闇と、
その身を襲うであろう恐怖と悔恨とを
ともに思う 
やりきれない自分のこころに
置き場のないつらさに
唇を噛み はるか彼方をみつめる
ひとがひとを殺める
この世の不条理と
この世のありように
ひとであることの
侘しさとおぞましさと
つらさと厳しさと
ひとであることの
意味を問い返す 


ひとの世にいつ
こころの楽園は訪れるのか?
訪れないのか?
文明社会は人の世の終着点ではない。
この地上のすべてのいきものを数千回にわたって
根絶やしにするほどの兵器さえもち
いのちを左右することへのはかりしれない畏れと
そのとてつもない重さに目をふさぎ 戦禍は続いている
ヒトはいまだ進化の途上にあって 
私たちは試されているのだ―
地上のいのちが一繋がりになって すべての瞬間に
すべての人や生きものが自分と共に在ることが
いのちの姿であることがわかるまで