自作詩歌 木洩れ日の記憶

  便利さの中で


いつも多くの便利なものに
取り囲まれて生活している私たち
この便利さは 長い間私たちが
待ち望んできたものでもあった
身の回りをとり囲む家電の数々
スイッチ一つですべてが思いのままに
操作できるようになるような
便利な世界になるとは
かって 思いもしなかった・・・
スマホや携帯に見入る人間たち そして自分
あの大きな災害時の避難者のことなどが
ふと頭をよぎる
この便利な生活を突然奪われたら?
スマホや携帯がある日突然使えなくなったら
便利な家電や日用品が奪われたら
私たちは毎日電気やガス 水道などを
当たり前のように使って来たが
それが使えないことも起こるのだ
その時 私たちはどんなにあわてふたむき
うろたえるだろう
一日たりともその不便さと不自由さに
耐えきれないのでは――
あの災害時 避難者となった方々は
家族を失い 家や土地を失い
遠く故郷を追われたが
つらい避難の日々
どれほどそれを味あわれた
ことだろう


私は思う
私たちは 便利さの中に
ひたりきってはいけない
不便さの中にこそ それを生き抜く
知恵と活路 勇気や大切な人の絆が
生まれるのだ      
今の文明も 生活もそうして生みだされたのだ
その知恵と勇気がいつのまにか
どこかへいってしまって
結果だけを享楽しているとすれば
私たち人間の将来には
衰退が待っているのかもしれない
そのことを忘れずに
便利さと心底向き合うことが大切なのだ