自作詩歌 木洩れ日の記憶

  未来店


ある日、夢の中で、行く道の先に

直進する道と右に大きくカーブする道との

分岐点があって、その辻の真ん中に

未来店という屋号の店があった。

中に入ってみると

店の中には、まだ見たこともないような

いろいろな品物が置いてあったが、

防衛と書かれた最新式マークの銃と、

平和と書いたラベルの箱が目についた。

既に、男の客が一人いてその銃を

熱心に見て、買い求めていった

未来が不安だからとその客は言って

大事そうに銃を抱え

右の道へ別れていった


私は、平和の箱を買ったが

その中には、麦の種と鍬が入っていた

店主は、いい買い物をしましたねと

言ってにっこり笑った

私は、まっすぐ、道を進んでいった

その道の先はひどく荒れていたが

もうすでにたくさんのひとが

先に来ていて、私にこう教えてくれた

平和は、なにかで守ってもらうものではなく

自分でつくっていくものです。

この地を耕し、平和の種を蒔いて

みんなで育てるのです

そして、その実りを世界中の人と

一緒に分ち合うのです。

いつか麦畑の穂のように青く、青く

世界が、人々の笑顔の波で満たされることを

信じて、みんなの力で・・・


銃を買っていった男は、いつも不安で

怯えていた。

ある日、町の近所で強盗騒ぎがあり、

夜中に不審な物音がするというので慌てた男は

間違って燐の子供を銃で撃ち殺してしまった。

隣家の主人は怒り、銃で撃ち合いとなった

結末は、悲劇で終わった。